攻撃性のある犬

攻撃性のある犬

2022.07.12

私がJKCと日本警察犬協会の訓練士資格を取得し独立して間もない頃、海外のトレーニング法を学ぶ為に沢山セミナーに参加していました。どこかのセミナーで自分の愛犬を連れて行く機会がありました。
うちの子は私が訓練所にいた頃に子犬だったラブラドールのセレネ。生後3ヶ月で担当になり17歳5ヶ月まで共に暮らしました。一度教えた事は正確に理解し覚えてしまう。まるで人間の様な子でした。性格も穏やかでどんな人にも犬にも優しくて人気者でした。
さて、そのセミナーでお会いしたある女性トレーナーさんが連れていたオーストラリアンシェパードの事なのですが、うちのセレネ、つまり黒いラブラドールを見た瞬間、唸り声をあげて唇がヒクヒクし出したのです。女性トレーナーさんは短くリードを持ち必死に押さえてこう言いました。『すみません、うちの子、犬がダメなんです』
その時私が思ったのは、こんなに穏やかな何もしない犬を見て攻撃態勢に入ろうとするなんて!しかも自分の犬でしょう?どんなトレーニングをしてそうなったんだろう?それでドッグトレーナーって??でした。
あれから十数年、今なら分かります。
どんなに社会化を頑張っても、どんなにオビディエンスを頑張っても攻撃的な犬は存在する。
だからそれはもはやあの時の女性トレーナーさんがやっていたコントロールをするしかないのです。自分の犬はどんな状況下でどんな反応をするのか、それを防ぐ方法を知って行動しなければいけないのです。
散歩中、ちょっとでも他の人や犬が見えると吠え出して止まらない。攻撃的になるからすれ違えない。だから誰もいない夜中に散歩する。この様な悪循環になってる方、かなり多いです。
その原因の殆どが幼犬時の社会化不足です。それなら今まで避けて来た人や犬に積極的に触れ合わせる事とコントロールで解決する場合が多いです。
しかし、中にはある程度は改善するけれど、どうしてもダメな子がいます。
その場合の解決法は、飼い主さんのコントロールが全てです。
自分の犬が本当はどのタイプなのか?それは恐らくプロのトレーナーさんなら様子を見て直ぐに判断出来るでしょうね。

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